【夫婦うつ病で共倒れ】①夫が震えてる
2017年夏、私たち夫婦は長年の交際を経て結婚しました。
楽しい新婚生活の始まり♡と私は内心は浮かれていました。
夫は仕事が忙しかった。それは結婚する前からそうだったけど、ほとんど始発で出社し、20時頃にクタクタに疲れて帰宅する。体力が必要な仕事だったので本当に大変そうだった。
私も夏に転職したばかりで、日々クールにこなしているつもりでも新しい職場で気を遣うし、それに加えて結婚、今思えば家事も仕事も要領よくやっていたつもりでも日々の生活を回すのに必死だったんだと思う。(でもこれは夫の小さな異変に気が付けなかった言い訳。)
夫からは、上司は気分屋な節はあるけど可愛がってもらっている、と聞いていた。私の短い人生経験から、そういう人は適宜おだてながら上手くやれば今後も大丈夫だろうと思っていた。可愛がってもらっているならよかったじゃん、と夫に言った。
よく怒られた(キレられた)とも聞いていて、たしかに理不尽な話も多かったけど、まだ転職したばかりの夫の要領が悪い為に上司がイラついちゃったのかな、とも思っていた。
10月頃から夫が仕事に行きたくないとぼやく事が多くなる。
「うんうん、そういう日もあるよね、じゃあ休んじゃえば?」なんて冗談半分私は言うけど、夫は仕事に行く。
11月はじめ、夫は私の勧めたとおりはじめて休んだ。
11月半ば、夫が仕事に行きたくないと泣いて震えた。だけど休むなんてもう連絡できないと震えていた。異常な様子だった。
今でもその時の様子は鮮明に覚えている。
代わりに私がパワハラ上司に連絡した。その上司は「大丈夫?」といった。
私は上司に心底腹が立っていた。なので「大丈夫じゃないですね。しばらく休ませますので、またこちらから連絡します。」と返して終話した。
私もその日は会社を休み、夫と一日過ごした。
夫は食欲もないし、全く笑わない。そもそも表情がない。
外に出るとなぜか体が小刻みに震えていた。本人もそれを気にしていた。
夫がずっとこのままだったらどうしよう、と怖くなったのを覚えている。
私は母と夫の様子が重なった。同時にこれから長い戦いになる、と覚悟もした。でも、心の芯までは覚悟しきれてなかったんだ。
今になって冷静に振り返れば、夫が理不尽に怒られているとプライドを捨てて話してくれた時、少し食欲が落ちてきたなと感じた時、夫が震えるほどの異変が出る前に気が付けたはず。
結婚してから時々、「そんな辛いなら辞めちゃいなよ、それでもその仕事を選んだのは自分でしょ 。」なんて冷たく言い放っていた。しかし、夫のうつ病を実母に報告したとき、結婚したばかりで辞められなかったんでしょう、と言われてはっとした。
こうして文章にすると、私は本当に思いやりに欠けている。
こういう私の態度が夫を追い込んだのかもしれない。夫は言わないけど。
数日後、夫と私は心療内科を受診しようと決めた。